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初めての田植えを終えて~田んぼとは何か

2018.06.23

「田んぼをやります!」と宣言し、種まき、苗作りを経て、先日、6月初め。
ふさぶさファーム初めての田植えが終わりました。
感無量です。。。

今年のふさぶさファームの田んぼは2カ所。

一つは、昨年度から「休耕田を田んぼにかえそう」として作業を行ってきた棚田の一角。小さな棚田の中に、更に小さなハート型の田んぼが。

画像ではわかりにくいかもしれませんが、横長のハートっぽく見える、通称ハート田んぼ。

もう一つは、里山の更に奥。実家が所有する田んぼながら、私もほとんど足を踏み入れたことの無い、忘れ去られていたような田んぼに、小さな田んぼが3つ。

いずれも天水田んぼです。
天水とは、雨水や山から沁み出る水など、田んぼの水を自然のままに任せる、天に任せる田んぼのこと。
私達が田んぼの先生の五十嵐さんから教えていただいている「耕さない田んぼ」は、水をコントロールできる条件(川からのポンプや、堰の水を自由に使えるなど)の下で行うのが望ましいとされ、基本的に天水は向きません。
そのため、五十嵐さんも天水棚田の休耕田のふさぶさファームでは、すぐには田んぼを行うのは難しいと判断されていました。

ところが。。。
その休耕田に麦を植えたり、草刈りをしたりと、通いながら観察を重ねていくことで、棚田のある一部分に水が溜まりやすいことを五十嵐さんが発見。
急遽、その部分に畦を作り、田んぼを作ることになったのでした!
まさに直感と閃きの賜物。

五十嵐先生と一緒に田んぼづくりをしてくださったのは、しょうたさん。別名「little teacher」。


出来たてのハート田んぼ。10年近くも荒れ地だった休耕田に、小さなハートが生まれた瞬間でした。嬉しかったし、何より感動しました。。。

もう一つ、ふさぶさファームに新しく仲間入りした田んぼはこちら。
既存のファームエリアとは離れた、休耕田。こちらも実家の所有する農地です。

出来上がったのは、こちら。もとは1枚の大きな田んぼの中に生まれた3つの小さな田んぼ。大きな田んぼ一枚より水も溜まりやすく、管理もしやすいです。
この田んぼも天水でも水が溜まりやすいような部分を生かし、田んぼにしています。こちらは山からの水が沁みでる水道(みずみち)があるようです。
もとはこんな感じ。

こちらも五十嵐先生とlittle teacher しょうたさんで、田んぼにしてくれました。

雨の中の作業・・・。感謝・・・。


そして、田植え。

3つの田んぼのうち、特に五十嵐先生の感性が光るのがこちらのまんまる田んぼ。

中央から放射線状に稲が植わっています。車輪のかたちに稲を植えることから「車田(くるまだ)」というのだとか。日本では伊勢や佐渡に現存する車田。珍しい形の田から収穫された米は、かつては伊勢神宮に供えられたこともある神事にまつわる田んぼなのだとか。

ふさぶさファーム youngチームによる、まんまる田んぼの田植えのようす。

農家さんたちは、限られた広さの田んぼの中でいかに多くの米を収穫するかに腐心しますが、ここではそれはさておき。
何年も忘れ去られていた土地が、新たな継ぎ手や出会いによって、その土地に足を運んでくれる人を得て、少しずつ息を吹き返すために、そこに愛着を注げるような場所にすることが今は大切なのではと考えています。

愛犬のボンちゃんも田んぼが大好き。
また新たな散歩コースが一つ出来ました。泥んこになりますが、畦に入らなければ良し・・・。

奇跡が奇跡を呼び、ドラマが生まれながら、思いがけないギフトとして田んぼを授かった2018年のふさぶさファーム。

ほんの3か月くらい前迄は、今年田んぼをやることになるなんて、全く想像していなかったけれど、想定外のところから、見えない何かに背中を押されるような流れに乗り、紆余曲折はありながらも、迷いや戸惑いを感じる間もなく田植えまで突っ走ってきました。今では田んぼの見回りが楽しみになり、気付けは行くたびに畦を手で塗り、雑草が生えていれば草取りし・・・と、自分の生活の中のルーティンに田んぼの存在が根付きつつあります。
「代々の土地で、いつか田んぼができたらいいな」とは、うっすら思っていはいましたが、何がなんでもこうしたいとか、今年は絶対やるだとか、意気込んていたわけでもなかったのに。
本当に不思議です。

成るように成る。心配することは無にもない。
人間のできることには、所詮限りがある。天の采配には到底敵わない。
ならば、その流れに乗るのが一番良いのでは?
ふさぶさファームに起きていることは、人智を超えたところからのギフトの積み重ね。
田植えを終えて思うことでした。
人間にできることって、今ここを大切にしなががらも、目の前にもたらされるギフトを見逃さずに感謝することなのかもしれません。。。


田んぼから見た月。

田んぼって、すごい。
日本人にとって、田んぼは米を栽培するところ、という機能を超えた祈りや共同体の象徴とされていた意味が、ほんの少しですがわかり始めたように感じます。